登山口(参道)にある鳥居
鬼ヶ煩山付近
八溝山山頂
山頂展望台より那須連峰
八溝の山城風展望台
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【日程】 5月17日 天候:晴れ
【山域】 八溝山塊 八溝山 (1021b)
【ルート】 大梅登山口より往復
【行動時間】 5時間25分 累積標高差約900b
移動距離約25`
茨木と福島の県境にあり、阿武隈山地では数少ない1000b峰でもある八溝山。山頂までは車で行ける山なので登山の対象とは考えてはいなかった。何気に地図を見ると、幾つかの登山道が記されていて、両県の登山口往復となれば結構なロングルートと成りえる。
棚倉町大梅から山頂へ至る尾根道が距離的には一番長いので、大梅口からの登山道を歩いてみる事にした。里山の場合、登山口や道の状態が未知数の事が多く、その点が多少気がかり。
大梅登山口より歩き出す、11時35分。石造りの鳥居を通過して奥へと進むと、道は少し藪気味で歩く人も稀な雰囲気。GPSを確認するとコースは間違い無い様なので先へと進行。杉の植林地が続き、日の当たらない暗い林床の植生は薄く歩きやすい。
登山道は大梅から八溝嶺神社への参道と言った成り立ちもあり、道脇には古い石仏が見られる。道は尾根の起伏を避け、執拗に山腹を巻き続ける。中山本登山口からの道が合流する辺りに標はあったが、それと判る道形は確認できなかった。それらしき踏み跡はあった様だが、下山の時にでも確認して見る事に。
小太郎山を巻く辺りから道は西側の山腹を辿る様になる。どこまでも植林地帯が続く。もう少し行くと、地図には猪集(ししあつまり)又は猪集尾根と表記されているが、尾根なのかピークの名なのかは不明。701b小ピークを猪集とする表記もあるようだが。確かに道脇には猪がほじったと思われる跡が散在はする。
鬼ケ煩へと尾根が別れる辺りから尾根は広くなり快適な歩き。道から外れる踏み跡を時おり見かける時もある。ちょっと一息で時間を確認するとすでに13時30分で、遅くても14時過ぎには山頂着の予定にかなりの遅れ。GPSで簡単に測ると山頂まで直線距離で4`程もある、先を急ごう。
ミズナラやブナの林と背の低い笹が茂る道を緩く下ると砂利道に出合う。急ぎ足で暫く行くと登山道の標があり、笹が茂る登山道へと折れる。笹山からの道と合流すると整備された歩きやすい道になる。高笹山へ至る尾根には池ノ平のピークがあるが、大窓小窓の池ノ平を思ってしまい心惹かれる。目指さない方が夢があるかも知れないが。
尾根上の緩い登りが続くと山頂も近い雰囲気となるが、付近でも植林地が見られるのには少々がっかりな気分。山頂に神社はあっても山の神はすでに居ないかも。そんな気分に合わせるように東電の無線中継所鉄塔が見え、トイレが現れると間もなく車道に出た。数台の車が停まり、展望を楽しむ人影もチラホラ。八溝山山頂、14時30分。
大分遅れてしまったが、目の前にあるお城のような展望台に上がってみる。かつては有料だったが今日は無料で、ラッキー。関東方面の展望は良好で筑波山や那須連峰の姿が新鮮。視界が良ければ見える筈の富士山は確認できなかった。時間も気になるので往路を戻る事に。
入山ピークの直下には地図に表記の無い遊歩道が整備されていたのでこの道を下ってみる事に。単調な下山路も何だし、上手くすれば時間短縮が出来る可能性が高い。遊歩道は山頂へと周回するコースとして整備された模様。急な下りだが歩きやすい道のり。小沢の気配がして間もなく林道に出合う。GPSを再度確認すると車道歩きの方が直線距離で数`長くなるので時短効果は薄いかも。
意外にも太いブナが散在する沢沿いの道は阿武隈の山らしくない印象なのだが、時おり杉植林が現れると印象もまた変化。暫くすると大梅から八溝の山頂へと至る車道と合流。さらに久慈川を見ながら歩き下るが、先はまだ長い。沢は滝こそないが変化があり見ていて飽きない。日が傾いた頃に大岩平の集落を通過。田植えの終わった道沿いに歩き出発地点へと戻り、17時。
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