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 2013年 山スキーの記録                       yamayama.s.
 3月3日 早稲沢より西大巓

尾根1350b付近より檜原湖方向

同じく西大巓方向

尾根1380b付近より東鉢山と白布峠方向

県境へと続く白い道 〈動画〉

馬場谷地から西大巓方向

西大巓ピークで 一時の晴れ間

吾妻川中尾根 1700b付近

【日程】 3月3日 天候:晴れ
【山域】 吾妻連峰 西大巓 (1981b)
【ルート】 早稲沢→馬場谷地→西大巓→吾妻川中尾根→戻り
【装備】  板:BDドリフト166  金具:TLTスピード
       シール:アセンションSTS 靴:スカルパF1
【データ】 下降高度約1250b 移動距離約14.3`
       行動時間7時間15分
       (参考値)天元台スキー場積雪:390a

 スタートに予定いしていた道路の除雪作業はこれからの模様なので、除雪の終わった早稲沢のバス停付近に車を停める。9時20分、シールで歩き出す。

 雪原を横断してからブリッジ豊富な吾妻川を渡り対岸へ。除雪済みの民家前の道を乗越たりと変化のある道のり。見覚えのある広い雪原を歩き、取り付き予定の尾根方向へと進行。目の前の尾根末端は思ったより急な斜面なので右手の小沢の様子を伺いながら移動してみるが、斜面はどこも同じような雰囲気。

 作業道らしき跡があるので辿ってみると、間もなく道形は消滅。藪気味な急な斜面で、雪質は固いベースの上に新雪が5a前後積りシールの食いつきは今一つ。クトーを使うか微妙な感じだがシールで粘ってみる事に。板を蹴り込むように進むので進行はスローペース。後で地図を確認してみたら、当初の予定通りに取り付いた方がスムーズだったようだ。

 今回はGPSにポイントでは無しにルートを作ってきた。使ってみて、ポイントよりもラインでルートが示されるので判りやすい点は良いと思う。次第に傾斜が緩み、樹間が広くなって歩きやすくなると地形は広い尾根状になる。やがてブナが混じり出すと快適な尾根歩きとなり、振り返ると木々の間から白い檜原湖が確認できる。

 幾つかの尾根を合わせ、気が付かないうちに三角点1280bPを通過。尾根が狭くなり、右手からの尾根を合わせると雪庇が現れて展望が広がる。檜原湖から大早稲沢山、西大巓から落ちる県境稜線の先には東鉢山が一望にできる展望台。周囲の沢筋や県境稜線へと続く尾根の状態を観察しながら一息。

 白い尾根を快適に辿り、細かなアップダウンを越して行く。県境稜線へは割とスムーズな登り。稜線から天元台方面と若女平を確認。西大巓の上部は雲に隠れている。目指す馬場谷地へと稜線を辿る。昨日の荒天の影響か稜線の状態は風に叩かれてやや荒れ気味な印象。

 シールがすり減ったのか、たっぷりと浸み込ませた防水スプレーのせいか、馬場谷地への下りは滑りよくスムーズに下降。シラビソの原生林に囲まれた雪原がのどかな馬場谷地、腰を下ろして一休み。この先はピークまで県境沿いのルート。時間があれば西吾妻方面も考えてはいたが、予定より遅れているので西大巓までが妥当なライン取りか。

 ピーク付近のモンスター帯を避け、途中の良い所から大早稲沢山方面に滑り込んでも良いが、取りあえず西大巓へ。樹林帯の中は雪が深くなり膝下程のラッセル。雪がチラつき風も冷たい。気温は−12度。1850b辺りまでは進行もスムーズだが、モンスター達が現れ出すと無数の縦長で深いツリーホールが進路を阻む。最後は狭い氷のゴルジュのような場所をすり抜けて間もなく山頂へ。

 14時5分、西大巓山頂。シールを収納して滑り出す。冷たい西風と視界不良。モンスター群を避けて南西方向に下りすぎてしまい、荒れた雪面と灌木に進路の修正が思い通りには行かない。吾妻川の右俣と左俣に挟まれた広い中尾根を下降予定なので、尾根方向へとトラバースを試みるが歩きと推進が長く難儀。以前、沢を下降したので今回は尾根を下ってみたいと思うのだが。

 白く落ちる斜面を横断して尾根に上がる。新雪は膝下程度なのでシールを出す事も無くここまで移動できた。方向を確認してから広い尾根のツリーランが始まる。背の高いシラビソ林は適度な樹間で雪質良く、板も走りミドルで快適に流せる。斜面の傾き等もあり沢方向へと吸い寄せられる傾向があり、時おり進路の確認と修正があるが、軽く深すぎない雪なので問題は無い。

 ブナ林になると傾斜は緩むが板は走る。あまりに調子が良いのにも警戒心チラリ。1370bの小ピークは以前に右から巻いて沢に落ちてしまったので今回は中央突破。雪は深くないので時間を掛けてカニで歩いて登るが、まあ10bとちょっと程度。

 後は早稲沢登山口へと尾根を下るだけの一本道。少し下枝が気にはなるが問題は無い。尾根上の障害も南側から巻いて行ける。最後、尾根の末端付近は急な藪スキーになり北側から行ったが、南側の方が良かった感じもする。林道に出て橋を渡り、暫くは道形を辿る。雪が良く板も良い、軽い推進で楽々進行。

 自身のトレースに出合い、民家前を通過して吾妻川を渡れば出発地点は目前。16時35分、出発地点戻り。