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 2013年 山スキーの記録                       yamayama.s.
 1月2日 吾妻連峰 東吾妻山

井戸尻川右岸の取り付き

井戸尻川沿いの林道を辿る

背の高いブナが点在する1150b付近

カラマツの樹間が広い1250b付近

東吾妻山頂付近 50b程先に山頂の標あり
【日程】 1月2日 天候:雪
【山域】 吾妻連峰 東吾妻山 (1974b)
【ルート】 蒲谷地より山頂を往複
【装備】  板:K2ダークサイド174 金具:TLTスピード
       シール:アセンションSTS 靴:TLT5マウンテン
【データ】 下降高度約1100b 移動距離約14.5`
       行動時間10時間5分

 翌日も休みだが予定があって山には行けない雰囲気なので、割と手軽な東吾妻辺りで山スキーをと考えた。会津地方には大雪着雪注意報が出てはいたが、東吾妻辺りは影響も少ないように思えた。

 9時、井戸尻川に架かる橋の近くに車を停めてシールで歩き出す。気温は−2度程で小雪の舞う天候。いつもの様にしばらくは井戸尻川沿いの林道を辿る道のり。歩き出しからヒザ下ほどのラッセルとなる。開けた場所だと深いが杉植林地の中に入ると浅くなる。時おり風が吹くと木に付いた雪が落ちてきて辺りは真っ白。

 気温のせいか雪は重いように感じる、このペースで山頂まで届くかどうか。条件が悪くなければ往復6時間以内がコースタイム、8時間の余裕をみれば最後は林道滑りになるので日没でも問題は無いかなと、ラッセルしつつの皮算用。山頂は風が強いと思われるので、今のうちから大汗をかかないようにと抑え目なペースで進行。

 ストックで探る感じでは30a強の新雪の下に固いベースがある。尾根へと取り付くポイントまでは小一時間程かかった。付近のスキー場の積雪が増えていない割には山里の積雪は多いようで、思ったより多い雪に助けられて法面の乗越はスムーズだった。その先のカラマツの急斜面もまだブッシュが目立つが問題は無し。

 何度も来ているコースなので、今回はGPSにルートを入れて来なかった。これも今の所は問題無し。大きなブナが点在する森を通過すると林道の道形に出合う。ショートカットを含め、ほぼ道形を辿るルート取りで広く開放的なカラマツの林を通過。ここまで積雪は思った程には増えていない。下りを考えてトレースを付けて行く。

 問題の1400bにある平坦地、五合目平(仮称)は雪が深いと下りはシールになる可能性もあるので西側より大きく巻いてトレースを付けて行くが、灌木等もあり思った様には行かない。これも毎回の事ですが。木々の背が高く視界も悪いのでGPSとコンパスが頼り。新雪は深いが、標高の割に積雪深はまだ浅く灌木や笹の存在に進路も定まらない傾向。

 小倉川に寄った進路で行きたかったが、諸条件により真っ直ぐにピークへと進路を取る事に。通常コースです。さすがに開けた斜面は雪が深く、軽く腰上まで没する所もあるが、1500b辺りは雪浅く灌木帯が広がり迂回や強行突破を強いられる所も、あり。木々が低くなって来ると風も強くなり横殴りの西風と雪粒が厳しい。天候は風雪が強まり、風向きも南から西風、北向きと定まらない。

 風を避けて東側から巻くようにピークを目指すが、ツリーホールと小山の様に波打つ雪面に進行もはかどらない。1900b付近からは傾斜も落ちるが、積雪期と言う事もあり出来立てのモンスター達の背は高く、斜面のデコボコも埋まらずに歩き難くピークが遠い。いつもとは雰囲気は違い、時間的にも厳しい感じ。

 15時、東吾妻山山頂。山頂の標は50b程先にあるが、樹林帯を出て吹きっ晒しの三角点まで行き気にはなれない。取りあえず写真だけ撮り退散。気温は−13度。かなり高度を下げないと風からは逃れられない。拭いても拭いても凍みつきツララのできるメガネは諦めて収納。フードの周りも凍みつき氷が付着。着雪注意報とはこう言う事かいな。

 視界も雪面も悪いし灌木も邪魔。進路の修正は必ず出て来るのでシールで下る事にする。五合目平の通過まではシールになる。風雪の中でシールの収納は次回使用にリスクを残す。さすがの太板もシールで下ると雪面に刺さる時もあり、時おり前に倒れたりと進行状況は予想以上に遅し。登りのトレースには出合う時もあるが、ほぼ消えていてあてにはできず。GPSでチェックをしていても大きく進路をはずす時もある。

 ふと気が付くとシールの先端のフックが外れていてシールの先も30a程剥離していた。灌木にでも引っ掛けたのか。付いた雪を除去してフックを架け直して修復。早く気が付いて良かった。五合目平にはピークから1時間半程の行程。普通に滑れば出発地点まで戻っている時間だ。時おりトレースを見つける時もあるが、間もなく見失うパターン。シール下りでもトレースの有る無しは大きい。

 ここまで来ればと思っていたが、風雪の天候は変わらずで、ライトを出してみるが2b先の状況もわからない。とてもじゃ無いがGPS無しでは行動は出来ない。それにしても便利な世の中になった物です。時間が気になるが、この先もシールで下るしか無さそうな気配。疲れがあるせいか雪が重く感じる。シールでの下りは靴擦れを作りやすい。

 1150b、まばらなブナ林を通過した辺りでGPSをチェックしてから見当違いの方向に歩いてしまい、進路の修正に手間取ってしまう。登りトレースは完全に消えてしまったようだ。カラマツ林の急な斜面を慎重に降りれば林道は間もなく。降口が不明で強引に林道に下降。後は林道を辿るだけなので滑ってみる事にしてシールを収納。今の時期でも結構板は走るはずだが推進でも板は滑らずに渋い。歩きと推進で粘る。

 シールで下る方が早かったが、これもやって見なければ判らない部分もあるので仕方なしか。ようやく出発地点戻り、19時5分