馬車道から峰の辻への分岐
峰の辻
山頂直下
真っ白な安達太良山山頂
レストハウスの灯りが見えてきた
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【日程】 12月9日 天候:雪
【山域】 安達太良山 (1700b)
【ルート】 奥岳登山口→峰の辻→山頂→薬師岳→戻り
【行動時間】 7時間35分 累積標高差約800b
移動距離約10`
会津方面には大雪注意報が出ていてスキー場で遊ぶには充分なのだが、しばらく山歩きから遠ざかっている事もあり体力作りを兼ねて安達太良山へと出かけてみる事にした。前回も安達太良だったので家形山か不忘山の方がトレースも無く楽しめる気配だが、残念ながら自宅発の時間の問題もある。
あだたらスキー場の駐車場より歩き出す、11時25分。駐車場では20a程の新雪が積もっていて、これは予想以上だった。雪が舞ってはいるが風は無く穏やかな天候。峰の辻から山頂を目指す事にして馬車道方向へと進行。道はしっかりと踏まれていて歩きやすい。ゲレンデ方向が気になり道を外れてみると、思ったより雪は深く歩き難かった。
時間の余裕もないので素直にトレースを辿る。ボチボチと下ってくる登山者の中にはスノーシューを履く人もいる。雪は次第に深く軽くなって来るが深いトレースを辿るのみでは実感も希薄。再度馬車道に出ると道は直線的になり単調な歩きが長い。峰の辻への分岐で写真休憩。馬車道と分かれて登山道に入ると、道形は明確で比較的歩きやすくトレイルが深い。
木々の背が低くなり風が出てきた。スノーシューの一団が下って来たが、後は人と会うことも無く踏み跡も次第に消えていく。森林限界を抜けだし篭山を確認すると風は一段と強まり白い世界。トレースは無くヒザ上のラッセルとなるが、方向感覚は判るのでGPS無しで行ってみる。なぜかGPSの画面は黒基調になってしまい見難い状態、調整している余裕はない。
峰の辻、13時30分。時間の感覚は希薄になっていたが、タイム的に遅れている事は認識していた。風が冷たいので夏道を辿る様に沢へと少し下るも、やはり雪は深い。水流は無く思ったより簡単に対岸に渡るが、この先が問題。GPS画面は役立たずながら、ここまで来れば後は何とかなる、まあ効率良く行きたいもんです。
雪に隠れた岩とブッシュに悩まされ、早いかなと思いつつ上へ行ってしまい、急斜面と深い雪にもがきながら風が吹き抜ける稜線上へ。まさかとは思ったが山頂の北側に出てしまった。波打つ雪面を越えて山頂を巻き、夏道を辿り山頂へ。鎖は雪に埋まっていたので岩溝に詰まった雪を利用して四足登行。14時30分、安達太良山山頂。
風に追われるように即退散。直下の岩陰でちょっと一息。往路を戻るか薬師方向に下るか少し検討。前回気持ち良く下れた薬師方向へ下る事に。雪の下に隠れた岩にバランスを崩しながら下るが、膝上のラッセルが続き雪は思ったよりも深くトレースも無い。風が吹き下ろして来るので今さら戻る気にもなれないし。低灌木が現れると道形も判りルーファイ的な問題は薄れるが、雪は更に深くなり、下りなのにペースは落ちるばかり。
深みにはまると底なしで、膝や肘を使いアンカーにしてブレーキ。底まで落ちたら上がるのが大変だ。予想はしていたが、倒れたシャクナゲや灌木が道を塞いで通過が難儀。ほふく前進で狭いトンネルをくぐるのが手っ取り早いが、そうは上手くは行かないもんです。浅い所で膝上と言ったところで相変わらず。
天候は回復傾向で視界が広がり、眼下にはゴンドラ駅が見えるがこのペースではいつになる事やら。今日中に下山できるかも怪しい雰囲気、いい年をして何をやっているのか。反省しきり。もがく内に日没となり暫くは雪明りで行くが、いよいよ暗くなりライトを出す事に。あれれ、あったよな。頼りない小型のライトでもあると無しでは全然違う。
高度を下げても積雪は変わらずで雪は更に重い傾向。ようやく林を抜けると、無人のゴンドラ駅には常夜灯が灯っていた。スキー場のオープンまではまだ間があるのかゲレンデは未圧雪で、雪は天然状態。またしても予想が外れた。深く重いラッセルはまだまだ続く。最大30度近い斜面の下りもスローペースで汗が出る。
ゲレンデから馬車道に出て、やっとラッセルから解放された。ここまで飲まず食わずで、空腹であった事に気が付く。出発地点に戻り、19時。
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