朝日鉱泉より見た中ツル尾根と大朝日岳
銀玉水への下り 奥に小朝日岳
残雪豊富なガンガラ沢
小朝日岳山頂より大朝日岳
鳥原山より小朝日岳方向
鳥原山のタヌキ
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【日程】 6月13日 天候:晴れ
【山域】 大朝日岳
【ルート】 朝日鉱泉より中ツル尾根を辿り大朝日岳へ
【行動時間】 7時間5分
【データ】 単純標高差約1350b 移動距離約13`
朝日鉱泉奥の駐車ポイントより歩き出す、9時30分。天候は朝方の曇り空から回復傾向で青空が広がって来たが、付近には登山者の駐車車両は無い。蝉しぐれと河鹿の合唱が賑やか。朝日鉱泉から一旦ダムまで下り吊橋を渡り、沢沿いの道を進む。
以東岳往復も考えていたのだが、いつもの様に出発時間がかなり遅れてしまった。明日は余裕があるので下山は夜になっても構わないが、問題は天候と残雪状況か。沢沿いにしっかりと付けられた道を辿って行く。
沢床に降りて左岸を歩いていると冷たい空気が、前方に雪渓が現れた。良く見ると規模は小さいが、水際をへつるか巻くしか無いようだ。ツッパリを交じえて小さく巻いて通過すれば後は二俣まで特に問題はない道のり。最後の吊橋を渡れば中ツル尾根の取り付きはすぐ。気温は25度程もあり汗が止まらない。道には落ち葉が積っていて時おり足が滑る時もある。
この頃は公私共に難題が多く、山に向かう機会も少なくなっていた。今回も体力的には持久力にやや不安はある。 中ツル尾根の急な登りも尾根形が明確になると次第に緩くなる。途中、倒木のベンチで一休み。気温は高めだが風が爽やかで、もう動きたくない気分です。
木々の背が低くなると展望も得られる。稜線方向の残雪が思ったより多い印象。尾根上にも所々に残雪はあるが問題は無い。振り返ると尾根の先に朝日鉱泉の銀色の屋根が見える。見上げる尾根の先は一際細くなり山頂を思わせるが、実はこれは山頂手前の尾根形に過ぎない。
道沿いにはカタクリやイチゲが咲き目を楽しませてくれる。そして沢筋に残雪を残す御影森山や小朝日岳の姿。眺めたり写真を撮ったりしながら進行。露岩が目だってくると山頂付近は雲に隠れ、冷たい風に煽られるようになる。傾斜が緩むと唐突に山頂の碑が目前に現れた。12時40分、大朝日岳山頂。
ガスと風で視界は無いので間もなく避難小屋へと下り出す。避難小屋まで来ると雲の下で視界も得られる。付近には小規模なお花畑もある。主稜線を寒江山辺りまではと思ったが夏道が雪に隠れているし、天候状況も考えて鳥原山経由で朝日鉱泉へと戻る事にする。
緩く下る快適な尾根道。銀玉水の手前で広い雪原が現れた。雪は緩んでいるので問題は無いのだが、靴底が柔らかなタイプなのでキックは使えない。つま先を使い慎重に下降。先行して夏道を下る団体さんが見える。彼らはアイゼンを使用したようだ。雪の固い早朝であればかなり緊張したであろう。銀玉水で雪が切れ、露岩に腰を降ろしてまた一息。水場は雪に埋まっている。
熊越からは小朝日への登り、見下ろす熊倉沢が良い感じで雪に埋まり心引かれる。しばし無心で眺める。大朝日のY字雪渓もちと気になる存在ではあるのだが‥。山頂へと登り出す。サクラが見頃で暫の観賞タイム。小朝日岳山頂、13時50分。
主稜線方向は雲が切れて一望できるが、以東岳は厚い雲に覆われ姿は見えない。月山も含めた遠望は今一つと言った雰囲気。鳥原山方向へと尾根道を下り出す。鞍部付近は意外にも雪があり夏道を隠していた。残雪の下りも良いが、ピッケル一本あれば大分気楽に楽しめるのだが。
何度か残雪を踏んで行くと、やがて鳥原山への緩い登りが始まる。山頂手前の鳥原山ビューポイント、15時。見ると小朝日方向の尾根の残雪が結構ある。山頂からも緩い下り道で、古寺への分岐まで残雪は多め。
分岐付近には池塘があるが、その池塘では二匹のタヌキが食事に夢中になっていた。カメラを出しても気が付かない様子で、間もなく気が付いてから暫らくで唐突に逃げて行った。思ったよりも逃げ足は速いが俊敏では無い。イメージどおりの間の抜けたタヌキ達と言った所か。タヌキの天敵にはテンや鷲がいると聞いた事はあるが、これも頷ける感じだ。
タムシバやムシカリが周りに咲く木道を避難小屋方向へと進む。初めて鳥原小屋へと寄ってみる。真新しい小屋前は解放的な広場になり木製のベンチがあった。屋根がスノーモービルのジャンプ台になると聞いた神社に参拝。やがて朝日鉱泉へと進行。木道が終わるとガラガラの涸れ沢のような道となる。
金山沢左岸沿いの道は徐々に金山沢へと降りる。沢は増水気味で足を濡らさずに渡るには微妙。付近を偵察。折れたクロベの枝を強引に沢に入れて無事対岸へ。ここから尾根に上がってからのとダラダラの登りが単調。
ようやく下り出し、ジグザグの急な斜面になると朝日鉱泉も近い。往路に戻り吊橋を渡れば朝日鉱泉が見える。16時35分、出発地点に戻り。
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