箕輪山西尾根と箕輪スキー場
箕輪山山頂の標柱
西鴉川源流部左沢の下降 中間部
車道より左沢 |
【日程】 3月31日 天候:曇り
【山域】 安達太良連峰 箕輪山 (1728b)
【ルート】 西鴉川源流より箕輪山を越えて箕輪スキー場往複
【装備】 板:BDドリフト166 金具:TLTスピード
シール:アセンションSTS 靴:スカルパF1
【データ】 登り約1050b 移動距離約8`
行動時間3時間40分
西鴉川に架かる橋からシールで歩き出す、10時15分。車道付近では雲間から時おり日が差す天候で気温も高目だが、見上げる稜線方向は雲の中。天気予報は午後から回復傾向なので、山頂に着く頃には雲も流れ去るだろうと判断。通常なら取り付いてすぐの右沢を登下降のルートにしていたが、今回は本流を辿り鬼面山との鞍部を目指してみる。
問題は本流から抜け出すポイントか。広いU字型の谷は雪面がフラットで歩きやすい。暫らく進むと古いデブリが幾つか合流していた。一つは右沢へと抜ける予定の斜面から発生していて状態も宜しくない雰囲気がある。その奥の小尾根から巻いて上に行けそうな感じはあるが、雪庇も有りあまり気は進まない。
見上げると、張り出すと時おり落ちる稜線上の雪庇も今日は大きく見える。正面突破はスキーでは無理だし。左手の斜面に取り付いてみる事に。左手の箕輪山東尾根は北尾根よりは歩きやすいし雪庇も無い。予定変更で東尾根へと進行。モナカ雪の上に新雪が浅く積っているが、風向きのせいか斜面の雪は一段と深い。
尾根状を詰めて行くと上部に露岩が幾つかあり傾斜もさらにきつくなる。スキーでは登れないので左方向へと斜上して逃げて様子を見る。急な沢形の横断が嫌らしい感じ。新雪が載ったモナカ雪の30a程下に固いベースがある。クトーの爪の効きが甘く板は不安定。弱層があるので板をけり込む事もできないし、雪崩と滑落の狭間でジリジリと前進して対岸の小尾根へ。
シールを諦め、ストックをザックと背中の間に突っ込み板を両手にクトーを活かし四足歩行で前進。傾斜が緩みスキーを付ける。尾根は近いが、再度急な斜面となるとシールも限界でツボ足に切り替え。灌木帯は割りと密なので開けた斜面がルートとなる。部分的に固い雪面もあるし、雪崩れは黄信号。傾斜が緩んできたのでツボからシール歩行に切り替え。GPSを確認すると気付かない内に尾根に上がっていた。
次第に視界が無くなり風も強くなる。前回の箕輪山と同様で山頂からの北東斜面の滑降は無理がある感じ。視界も無いので山頂手前の1700b付近で滑降準備。気温は−3度。箕輪スキー場へと下り出す、11時50分。視界が無いので低速で斜面を巻いて行く。頭の出てきたデコボコ灌木帯を通過すると目標の西尾根が現れた。このルートは久し振りなので気憶もあいまい。緩い傾斜の尾根に乗ると雲の下になり視界が広がる。
箕輪スキー場の一部が見える。尾根を下るとスキー場のゲレンデに出るが、沢筋への白い斜面が見た目良いので沢コースへ。浅い新雪の下の雪が固くエッジが流れるが悪くない。快適に沢床まで降りてから早目に尾根を越してゲレンデ方向へ。東日本大震災以降休業のスキー場のゲレンデに出てストップ。シールで再度山頂を目指す事に。
12時30分、歩き出す。風は相変わらず強めで、灰色の雲が次々と流れて来る。天候は下り坂で、山頂からは往路を下るのが正解か。フラットで歩きやすいゲレンデを快調に歩く。ゲレンデの傾斜程度なら直登で問題ない。ゲレンデを抜けると雪面も荒れて来るが、今日は新雪が積り割と歩きやすい。風は強く冷たい。時おりGPSをチェックしながら歩き続け、傾斜が無くなると山頂は近い。
13時25分、箕輪山山頂。気温は−9度。風を避けて50b程下り、滑降準備。山頂よりはいくらか風も弱いかも。ホワイトアウトで、サングラスの影響もありGPSの画面は不鮮明。視界ゼロでの滑りも慣れてきたか、低速のシュテムターンで確実に下る。GPSを何度も確認しながら、尾根から西鴉川の斜面に侵入。登りのトレースは見つからない。開けた急な斜面は灌木等もあるので方向は掴みやすい。雪崩れ対策で速度に乗って電光型に斜面を切って行く。ホールラインに落ちると大量のスラフが落ちて来るしエッジの捉えも今一つ。
雲の下に出て、U字形の谷が真っ直ぐになると飛ばせる条件。しかし、隠れた古いデブリが固くエッジが引っ掛かりターンが乱れる。見た目ほど快適では無かった。一つ砂防ダムが出ていたが通過に問題は無い。間もなく車道に出て終了、13時55分。
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