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 2011年 山スキーの記録                       yamayama.s.
 3月26日 吾妻連峰 東吾妻山

井戸尻川に架かる橋からスタート

時おり日が差す時も 1550b付近

仮のピークより山頂の標柱

1850b付近 粉雪

【日程】 3月26日 天候:雪
【山域】 吾妻連峰 東吾妻山 (1974b)
【ルート】 蒲谷地より井戸尻川を辿り山頂往複
【装備】  板:BDドリフト166  金具:TLTスピード
      シール:アセンションSTS 靴:スカルパF1
【データ】 登り約1100b 移動距離約14`
       行動時間4時間55分

 東日本大震災のダメージは大きく、福島ではいまだに燃料不足が続いる上に大部分のスキー場も閉鎖されている。そう遠くない山で手軽に山スキーと考えると選択肢はかなり限られてしまうものです。

 12時5分、井戸尻川に架かる橋の袂に車を停め、シールで歩き出す。固いベースの上には浅く新雪がつもっている。気温が高目のせいか雪は湿って重く、歩く足取りも重い。気温は−2度。林道の道形にはモービルやスキーのトレースは無く、フラットで真っ白な雪面が続く。動物達の足跡もあまり見ない。静かだ。

 今月の8日に来た時とほぼ同じルートで進行。井戸尻川の対岸に移り間もなく、林道を離れて尾根方向へ。取り付きが急な斜面だが、よく見ると弱点は幾つかある。小尾根の登りは急斜面が続き、大きく斜上して尾根上へ。唐松の植林帯は等高線に沿うように木が並んでいる。

 尾根に上がると風があり、大汗で湿った体には心地よい。前回の気憶を頼りに、森の主のようなブナの巨木を観賞しつつ歩く。雪質の変化のせいかシールにダンゴが付いてしまったようで足の運びが重い。雪が安定してから除去する事にして歩き続ける。時おり作業道の道形が現れる。唐松の林を抜けると1400b平坦地。地図では平らだが実際には緩い起伏があり、雪が深いと下りでは通過に手間取るようになる地形。

 前回下った西寄りのルートで登ろうと考えたが、雪も深くなり片斜面傾向の登りは効率が悪いように感じてルートを変更。いつもの直登ルートで行ってみる事に。見上げる山頂方向は灰色の雲に隠れて見えない、西風も次第に強くなってきた。シューのトレースかと思いよく見ると大きな兎の足跡だった。今まで見た中では最大クラス。

 1800bを越してくると雪面が風の影響で波うち、膝上まで潜る所もあり進行速度はダウン。3月下旬にしては雪が深い。傾斜が緩くなり木々の背が低くなると山頂も近いのだが、天候が悪いとここからが結構長く感じる。西風に吹かれて体温も上がらない。山頂近くの仮のピークが見えてきた。

 15時40分、東吾妻山頂。一時青空が見えて山頂の標が見えた。直にUターンして僅かに下り、風を避けて滑降準備。シールのダンゴは取れていた。推進と歩きを交えて滑降ポイントへ。前回と同じルートを下降予定で、少し違うラインも考えていた。パック気味の雪もあり傾斜が無いと板が走らない現実、往路のトレースを利用できないと後で厳しいかもしれない。

 東よりのルートで下る事にして下り出す。間もなく低いシラビソが疎らになりスキー向きの斜面が広がるようになる。膝上まで板が沈むが、思ったより軽い雪質と傾斜もあり板の走りは良い。眼下には微かに景場平が白く見える。白く続く片斜面の基部を巻くように滑る。結構起伏があるので、それはそれで楽しめる。快適すぎる下りで体は冷えるばかり。緩傾斜の箇所は歩きと推進で通過。

 問題の1400b平坦地は試しに西側から巻いて見る事にした。やはり雪が深いと時間がかかり、往路のトレース利用が正解か。巻き終わると往路のトレースを発見。ここからは板も走るので、すっきりと樹間の開けた唐松の林を自在なターンで下る事ができる。木が混んできたら林道の道形を辿ると滑り易い。小尾根を下れば終盤だが、次第に木々の間隔が密になるので横滑りが主。

 井戸尻川沿いの林道に出れば後は道形を辿るのみ。気温が下がってきたせいか板の走りは良い。出発地点戻り、17時