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 2011年 山スキーの記録                       yamayama.s.
 1月25日 吾妻連峰 五色沼

五色沼の滑降ポイントより一切経山

対岸の尾根に昨年滑った沢が見える

KO尾根南東斜面

旧あずまスキー場 登りと下りのシュプール

【日程】 1月25日 天候:曇り
【山域】 吾妻連峰 一切経山 (1948b)
【ルート】 高湯→五色沼→KO尾根→スキー場→戻り
【装備】  板:BDドリフト166 金具:TLTスピード
       シール:アセンションSTS 靴:スカルパF1
【データ】 下降高度約1000b 移動距離約13`
       行動時間4時間25分

 昨年、不動沢源流部の沢を滑った時に見た対岸の尾根がスキー滑降に適しているように見えた。尾根の標高差は少なく、家形山あたりとセットにして出かけて見ようかと考えていた。当日は朝方ゆっくりとしてしまった事もあって目標を一つに絞り、大根森対岸の東側にあるKO尾根へと出かけてみた。

 五色沼の縁からKO山荘手前に落ちる尾根は規模の小い無名尾根のようなので便宜上KO尾根としてみた。尾根末端の山荘付近には目印のテープが下がり滑る人も少なくは無い。

 9時25分、高湯の先の除雪終了地点からシールで歩き出す。先週末の賑わいを感じさせる様な深いトレースが車道と登山道側に刻まれていた。歩きにくそうな夏道は諦めてスキー場へと車道を辿る。踏み固めたラッセル跡には薄く新雪が積り歩きやすい。

 始めのヘアピンカーブから旧ゲレンデへと僅かに下る。このポイントも一般的になり目印のテープまで下がっていた。進行とともにトレースも徐々に消えて行く。天候は雪が舞い風が強まったかと思えば晴れてきたりと落ち着かない。固いベースの上には10〜20a程の新雪があり、軽いラッセルで進行。

 ゲレンデトップで一休み、10時40分。福島盆地が霞んで見えるが稜線方向は雲が流れ風が強そうな気配。雪は深くない想定で、板はドリフトを選択した。いつもの太板に比べ軽快でシールの抵抗も格段に少なく滑りも良い。ただし、ラッセルが深くなった時の疲労度やタイム差の比較は難しい。深ければ太い方が登りも下りも当然有利とは思う。

 樹林帯の中には目印のテープが下がりトレースもある。夏道と合流するとトレースも消え、雪が一段と深くなる。樹林の先に家形の北東斜面が白く光り心引かれる。残念ながら時間も無いので今回は無理だが。平坦な夏道沿いの歩きが単調。次第に傾斜が出てきて井戸溝を通過。橋の埋まり方が付近の雪の深さを物語る。

 深いとこのドリフトでも膝ラッセルの時もある。傾斜が無くなるとKO山荘との分岐、11時40分。大根森方向は雲に隠れている。一息入れてから五色沼方向へと歩き出す。太目板なので開けた東側の斜面を緩くジグを切りながら進む。限界の無いようなダークサイド程では無いが直登力は十分にある。 この板も較べれば物足りない感もあるが

 風が強くなり登りでも汗が引く。大根森を巻き気味に越して間もなく五色沼の縁付近。風もあるので目標の尾根まで斜面を巻いてみる。雪面は板が滑る程固く、横長のうねりを利用して歩く。低い灌木が疎らにあり、斜度的にも滑落の心配は無いが歩きにくい。

 尾根を確認して滑降準備、12時40分。大きく深いツリーホールに入り風を避けるが効果は薄い。気温は−11度。視界は良くないが斜面から派生する尾根は確認できる。尾根に乗り対岸の谷筋を見ると昨年滑った狭く急な沢形が確認できる。この尾根の南東側は思ったより白い斜面が広がり、雪もやや重いが滑るには十分。片斜面が続くが滑りやすくあまり気にならない。尾根の鞍部を見て末端方向へと一気に降りる。

 回り込んだ尾根の末端辺りからKO山荘の赤い屋根が見える。一滑りで樹林の中に入ると傾斜も無くなり、見当を付けて沢形を越すと緑のテープが下がっていた。更に歩きを交えて少し移動すると小屋の裏手に出る。後はシューで踏まれたトレースを辿り夏道のある往路へと移動。

 シール無しで往路のトレースに合流。ここから井戸溝の先まで滑りが楽しめる。途中で管理人のOさんがコースの整備をしていた。少し立ち話。例年より雪は深く気温も低目とか。 雪は深くても板は快調に走る。快適な滑りも湯の平まで来ると推進と歩きが入るが、雪が良いのか割と通過はスムーズ。

 旧あずまスキー場まで来ると天候は安定して晴れ間も広がり暑いくらい。ややパック気味だが板は安定して加速する。中間部から団体さんのシュプールが合流、何かの訓練のような雰囲気。それでも広い斜面はまだまだ余裕。良い斜面は終わるのも早い。間もなくヘアピンカーブに着きカニで歩いて車道に上がる。軽い推進で出発地点へと戻る、13時50分