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 2011年 山スキーの記録                       yamayama.s.
 1月19日 吾妻連峰 東吾妻山

白い山頂が写っている はず

上部の波打つ雪面

1700b付近の下り

1400b平坦地より山頂方向

【日程】 1月19日 天候:曇り
【山域】 吾妻連峰 東吾妻山 (1974b)
【ルート】 蒲谷地より山頂を往複
【装備】  板:K2ダークサイド174 金具:TLTスピード
      シール:アセンションSTS 靴:スカルパF1
【データ】 下降高度約1080b 移動距離約12.8`
       行動時間5時間40分

 新板のダークサイドも雪の深い今頃に使わないと春以降は出番も無いと思われる。そんな訳で今回も個性的なダークサイドを使って出かけてみる事にした。狙いは当然深雪です

 蒲谷地の除雪された道を小倉川沿いに進み、除雪終了地点に車を停める。気温は−3度程だが風があり、気温より寒く感じる。少し様子を見て風が収まった頃に外に出て出発準備。

 8時、シールで歩き出す。道路から段差を越して小広い雪原を進むと間もなく林道の道形に出合う。新雪が10a前後積り、ストックを押すと半分位まで埋まる雪。ファットのせいかラッセルは浅いが、相変わらず板の重さとシールの抵抗で足の運びも重い。

 小沢に架かる橋を渡ると、斜面は杉の植林地となる。ショートカットが出来そうなので林道を離れ、開けた感じの斜面を直線的に詰める。部分的に膝が板に触れそうな程の急な斜面も問題なく登れる登坂力。雪質等の条件も良かったと思うが、やはりそれに見合う筋力が無ければ宝の持ち腐れか

 傾斜が緩み林道に出ると雪に埋まりかけたスキーのトレースがあった。単独の往復の様だが、深雪に下りでもスキーの走りが悪かった雰囲気はある。それにしてもトレースの主はどこから歩いて来たのか。場慣れした感じのトレースからして地元の方のような気もする。

 林道を離れてカラマツ林の中を進む。木が混んではいるが歩くには問題は無い。見覚えのある尾根と地形だが、登りで通過するのは今回が初めて。自分より幅の狭いトレースは緩く斜上するように伸びていたが、予定したルート通りに緩い尾根沿いに進む事にしてトレースと別れる。しばらくは緩い登りと浅いラッセルが続く

 今回は寒さ対策で薄手のフリースと手袋を三重にしてみた。気温が高目のせいもあり汗が止まらないので、雪面に手を埋めて冷やしてみる。湿った体と手が稜線で風に吹かれると一気に冷えるし。

 更に傾斜は無くなり次第に平坦になってくるとブナとカバの木がまばらに生える1400b付近の平坦地あたり。GPSとコンパスで方向をチェック。雲が切れて時おり日が差す時もある。次第に風が出てきた。ようやく登りになると先程のトレースが現れたり、また忽然と消えたり。単独先行者は下りを考え、この広い台地状の地形を巻き上げるようにトレースを付けてきたようにも感じる。

 歩きやすい所を選び、大きなシラビソの樹間を縫うように進む。風の影響か高度を上げるにつれてラッセルは浅くなる傾向。風が強くなり視界も悪い。木々の背が低くなり緩斜が落ちると山頂は近い。痩せ気味のモンスター帯を抜け出るとカリカリバーンの強風地帯。山頂の標柱付近だが視界は無い。適当にして風下側に戻る。

 少し下ったツリーホールで滑降準備、12時10分。大分体が冷えてしまった。間もなく滑り出す。さすがに太板、掘れたツリーホールもうまくタイミングを図れば面白いように突破できる。なかなか豪快です。そんな訳で、はまると苦労する上部強風帯凸凹もそれなりに楽しい。1800b付近からは雪も軽く深くなり快適なツリーランを楽しめる。

 いつの間にかF1の踵のワンタンッチバックルが外れていてフリーになっていたが、あまり違和感を感じなかったのは板の後に乗る事が少ない滑走感もあるように思う。バックルも外れ出すと連続するクセがあるのは靴が古いせいかも知れない。そんなトラブルも気にならない程に雪は良い。片足でも板が走っていれば浮力はあまり変わらない。

 これは今後のダークサイドの扱い方の一つのポイントにもなるように思う。深雪での足のスタンスや荷重等滑り方が従来の板と違う発想で捉える事も有りかも。1400b平坦地から往路のトレースを辿るが深雪と緩い登りに時間もかかる。通過には20分程を要したか。

 カラマツの林の中は板が良く滑るので立木に注意。道形に出てから先行者のトレースを追ってみる。どこからのアプローチなのか興味がある所です。ヘアピンカーブから最終の民家方向へと杉林の中にトレースは消えていた。間もなく自分のトレースに出合い、道形を滑り出発地点へと戻った、13時40分