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 2010年 山歩きの記録                        yamayama.s.
 11月5日 神室連峰 神室山 (1365b)           

吊橋の踏板は撤去されていた

山麓の紅葉

稜線から神室山 大役内沢源流の斜面

神室山避難小屋

前神室山へ 有屋への分岐付近

白い道と眼下の紅葉 前神室からの下り

700b付近の黄葉

【日程】 11月5日 天候:曇り
【山域】 神室連峰 神室山
【ルート】 西ノ又コースから山頂へ、パノラマコースを下り周回
【行動時間】 4時間40分
【データ】 単純標高差950b 移動距離約13`

 当初は朝日方面へと出かけようと考えていたが、例によっての天気予報の判断で神室山へと目的地を変更。秋田側の秋の宮登山口からは今回が初で、福島からは片道200`程もある。

 パノラマコース登山口前にに車を停めて歩き出す、7時55分。沢沿いの西ノ又コースから山頂を目指す。木々の間からは灰色の雲と白い稜線が僅かに見える。気温は6度程で青空も見えるが、下だけカッパを着用してみる。高気圧が接近しているので天候の回復を期待したい所だ。林道は間もなく終点となり登山道歩きなる。

 20分程で第一渡渉点と思われる箇所に架かる吊橋に出合うが、少し違和感が。既に踏板は撤去されていた。慎重にワイヤーたどりながら通過。沢筋の紅葉は今が見頃なのに踏板の撤去はまだ早い気もするが。第二渡渉点に架かる橋も同じく板は無い。対岸の台地に渡るとブナ林の紅葉が見事。

 深い支沢の通過はヘつる様な所もあり、濡れ落ち葉に隠れた湿っぽい道に通過も慎重になる。沢はやや増水傾向か。沢沿いのコースだが高巻き等もなく比較的歩きやすい。山形側の土内川に見る急峻なスラブ等もなく、神室にしては穏やかな渓相に感じる。

 第三渡渉点と書かれたポイントには橋は無い。今回も防水性の弱いトレッキング靴なので、なるべく水に浸からない様に沢を渡る。支沢から落ちる姿の良い滝は三十三尋の滝か。一登りすると不動明王が祭られていて信仰登山の山らしい雰囲気がする。この辺りから次第に積雪が見られるようになる。

 雪に隠れた落ち葉が滑るので歩くリズムも悪いし、雪の下の水溜りも意外と深く足の置場にも気を使う。風も出てきた。御田の小さな雪原に出ると雪も少し深くなり、雪に埋まった背の低い笹や水溜りで歩きにくい。今回は初雪山行か。

 笹に隠れた急な斜面を登ると稜線に出て対岸に神室山を確認。1300b程の山なのに沢筋へと落ちる斜面はスケール感がある。尾根上から足を滑らせると結構下まで落ちそうななので足元注意で進行です。間もなく前神室からの道と合流。左に折れて神室山へと進む。

 ここからは意外にもしっかりと踏まれたトレースがあり歩きやすく、風もさほど厳しくは無い。明確な尾根上の道を辿り神室のピークへ。10時20分、神室山山頂。
 山頂の碑
 付近の積雪はなぜか少ない。避難小屋は新築工事中の模様なので小屋まで下って見る事に。小屋はまだ外壁工事も途中のようだが、休憩中なのか中は静か。一見して一般住宅と変わらない作りにも見える。再度山頂まで戻り前神室を目指す。

 厳しい稜線歩きを想定したせいか歩きながら鼻歌が出てしまう。雲がまた下がって来つつあるが、時おり遠く杢蔵山らしき姿も見える。振り返る縦走路の先に大きいのは小又山のようだ。神室山には過去に何度か来ているが今回が一番視界が良い。神室でこの積雪があると言う事は月山辺りもスキーシーズンは近い事だろう。

 山形側の有屋へと下る分岐を過ぎるとトレースは無くなる。替わりに兎やイタチと思われる足跡が無数に続く。前神室が次第に大きくなと積雪も増え、下りは快適。11時20分、前神室山山頂。穏やかと言っても立ち止まると寒いので間もなく下り出す。見下ろす山麓の紅葉と白い稜線の対比が面白い。

 下るに連れて雪は少なくなって落ち葉に滑るようになり、スピードダウン。第一ピークの辺りから雪は消え枯葉の積った道が続くようになる。下るにつれてブナや紅葉の黄葉が見頃となってくる。穏やかな風に揺れる木々のざわめきがリズミカルで暫し足を止める。森の精霊の囁きにも聞こえるような。何事も受け取りかた次第かもしれないが、何となくハッピーな気分。

 杉の林を下ると間もなく登山口に出た。12時35分、出発地点戻り。