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 2010年 山スキーの記録                       yamayama.s.
 5月6日 飯豊連峰 石転び沢 

下つぶて石付近 左の雪が切れている

石転び沢出合から

梅花皮小屋

北股岳

北股岳山頂

ニの峰

門内岳方向

大日岳

梅花皮岳と梅花皮小屋

【日程】 5月6日 天候:晴れ
【山域】 飯豊連峰 北股岳 (2024b)
【ルート】 梅花皮荘より北股岳を往複
【装備】 板:K2 ペイバック146 金具:TLTスピード
      靴:スカルパF1
【データ】 下降高度約1700b 
       行動時間8時間55分
       移動距離26`

 飯豊山荘への道は通行止めだった。当初は大日杉から本山と大日岳を目指す予定だったが、見事に寝過ごしてしまい、本石転び沢へと転進したのが裏目に出た。確かにこの時期の開通は微妙かもしれないが。取り合えずは桜が見頃の公園の前で腹ごしらえ。

 温泉と昼寝のプランも良いが、せっかくここまで来たので4時頃を折り返しの目安にして準備を開始。10時35分、梅花皮荘の駐車場より歩き出す。吊橋を渡り対岸の道へ。日溜まりでは30度を越える気温のせいか玉川の水量は豊富。歩いているだけで汗が噴出してくる。

 軽量な兼用靴のF1でも長い車道歩きは足が重い。登山靴も持ってきたが、小型のザックには収まりが悪いので車に置いてきてしまった。重機の音がすると思ったら、ユンボが道の真ん中で真新しいデブリの除去作業をしていた。道路設備の整備もあるので道路の開通はまだ先だろう。

 こんな事なら予定通りに大日杉から本山往複にしておくべきだったと少し後悔。一時間程で飯豊山荘の前を通過。時期的には気温が高いせいか、雪の量も多いとは思えない。温身平への林道のゲートは開いて道は除雪されていた。道には薄く雪が残っていて案外と歩きにくい。

 作業を終えたロータリー車が戻ってきた。通過時に頭から雪が降ってきた。冷たくて気持ち良いのと、嫌がらせ気分が半々と言った感じ。平坦な砂利道には雪解け水が溢れていて、ジャブジャブと通過。十字路で除雪は終了。12時、梅花皮岳方面の稜線を眺めながら一息。砂防ダムを通過した先でシール歩行を開始。水を得たペンギンのような軽快な歩きに気持ちも軽くなる。

 スキーも使わなければただのお荷物。ブナ林の緩い段丘上を歩き川幅が狭くなる辺りで雪が切れ、夏道を歩く。数日早ければ沢沿いに残雪を繋げた雰囲気はある。道の急な片斜面は荒れていて歩きにくい。左岸からのデブリで埋まる下つぶて石から沢沿いの残雪を辿る。

 沢は増水して流れも速い、流れに落ちれば決まりだろう。途中の何ヶ所は雪が切れていて通過に手間取る。薄いシュルントにはまると、さあ大変で、前進には時間がかかる、帰りは夏道沿いに下ろう。上つぶて石の先で雪渓が繋がり再度板を付ける。雪はかなり緩んでいるが快適に歩ける。

 気温は高くても、雪渓を吹き降ろしてくる風があるので暑さは感じない。雪面もまだそれ程は汚れていない。13時50分、石転び出合。比較的穏やかに見える石転び沢を眺めながら一服。アイゼンを付けた登山者が二人下ってきた。早足のせいか歩きも結構早いものです。アハハとお互い笑って通過。

 時おりブロックが気持ち良さそうに転がって来る。注意していれば問題は無い。次第に傾斜が増して来ると足の運びも重くなる。本石転び沢出合から見上げる本石転びは雪面も白くきれいで状態は良い。北股沢出合で一息、15時

 ここから傾斜が増して来るが、雪の状態が良いせいかそれ程圧迫感は無い。取り合えずシールで詰めてみる。軽アイゼンでも付けるのは面倒だし、シールの方が進行は早い。大きくジグを切りながら進行。このサイズのクトーは無いので無理はできないが、雪の硬い部分が無いのが幸いして鞍部までシールで登る事ができた。

 15時55分、梅花皮小屋。北股岳への稜線は一部雪が切れていた。シールで詰めて雪が切れた所から夏道を歩くが、意外と歩きが長い。後は雪庇上をたどり山頂へ。16時15分、北股岳山頂。霞んでいて遠望は今一つだが眺めは良い。腰を降ろしてゆっくりする。

 山頂から北股沢を下れば近道だが、付近の雪が固目だった事もあり確実な往路を戻る事にする。対岸になる大日岳の白い斜面は相変わらず魅力的だ。時間も無いし先を急ごう。16時45分、小屋前を通過。日の陰った斜面は適度に柔らかく雪面もフラット。ロングで飛ばしたい欲求をこらえてショートで確実に下る。

 下るにつれて雪面も汚れが目立つが、石を噛む事も無く滑り易い。石転び出合まで来ると板もガタつくようになり、それなりにスピードも抑え目に。17時、雪渓の切れる630b付近で板を脱ぎ夏道に上がる。山スキーはここで終了と言った感じはある。

 やはり道は荒れ気味で、板とストックでバランスを取りながら通過。へたに担ぐと岩や枝に引っ掛かり危ない。安定した所で再度板を付け、推進と歩きを交じへて下る。昔の記録だと砂防ダムの辺りまでスキーを使えたとあるが、羨ましい事だ。砂防ダムを通過してからも小まめにスキーを使う。18時10分、温身平十字路。

 十字路の先までスキーを使い、歩きに切り替える。ストックはザックに板は脇に差すいつものパターン。砂利道の雪は無くなっていた。ゲートの先からの舗装道路の歩きが長いが、気楽に行きましょう。天狗橋近くの湧き水で水分補給と洗顔。GPSを見ると18時30分頃が日没だが、この感じだとライトは要らない雰囲気だ。

 飯豊温泉の明かりが見えて来れば歩きも後わずか。吊橋を渡って駐車場へと戻り、19時30分