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 2009年 山スキーの記録                       yamayama.s.
 1月19日 吾妻連峰 家形山と蟹ヶ沢 

家形山避難小屋

北東斜面と高倉山方向 滑降の準備中

北東斜面 雪はやや重でも快適

大根森方向

蟹ヶ沢源流部

沢床を外して下る

小尾根上には雪庇がある

かつてのゲレンデを下る

 大分昔の事だが、家形山を越してから県境沿いに流れる蟹ヶ沢を板谷鉱山跡まで下り、良い雪とスキー向きの沢に好印象を残した事があった。今回も、一月なら雪質も良いだろうと再度同じ沢を目指してみたのだが。

【日程】 1月19日 天候:雪
【山域】 家形山 (1877b)
【ルート】 除雪終了点→家形山→蟹ヶ沢→戻り
【装備】 板:BDリリック163 金具:TLTスピード
      靴:TLT4PROツアーライトテック
【データ】 滑降高度約1300b 
       行動時間7時間 移動距離約17`

 朝の渋滞の始まる福島市内を抜けて高湯へと向かう。吾妻の稜線は厚く白い雲に隠れて見えない。外気温は3度と車載の温度計は表示しているが、濡れた路面が微妙に滑ると感じていたら、登りのヘアピンカーブでスリップして大きく膨らんでしまい、ドキリ。対向車がいなくてよかった。アクセルを踏んでいないとタイヤのグリップが半減する。減速進行

 高湯近くのカーブ手前では車が立ち往生していた。アイスバーンで後ろの車が前の車を抜けずに横向きになったりしている。二台追い越すとなるとブラインドコーナー前ではリスクが大きい。後ろからきたテラノが無理して抜きにかかるが、横向きになって滑って落ちて行く。歩く事もできない路上で、巻き方を忘れたチェーンを苦心しながら巻いていると下りの車が来た、こいつも横滑りで来るから恐い。近くで何とか止まった。

 チェーンを後ろに巻いた前方のカルディナがタイヤを空転させながら脱出、あら、四駆で無いのね?。こちらもソロリと前進して車の間を抜ける。チェーン巻かなくても良かった気もするが、止まっている車にぶつけたら一大事。低速ではABSは効きません、後ろに滑ったら優しくポンピングですよ。

 一時は山スキーどころでは無かったが、カチャカチャとゆっくりペースで温泉街を抜けると間もなく除雪の終了地点。時間は遅いがシールで歩き出す、8時55分。気温は2度と暖かい、雪は湿って重く、シールにダンゴが付きそう。今回は夏道沿いのルートを利用してみた。昨日の物と思われる深いトレースができている。トレースが刻まれ目印のテープが随所に下がり、慶応山荘までは迷う事も無い。旧あづまスキー場からのコースが合わさる付近からトレースは消える。

 ストックを強く突くと40a程潜る。モナカ雪なので板の沈み込みは少ないが、雪の抵抗があり足の運びは遅い。平坦な湯の平の歩きが単調。10時55分、慶応山荘への分岐を通過。大根森が霞んで見える。尾根に乗って間もなく、家形山避難小屋を目指してトラバース気味に進むと赤いテープの目印があった。雪は次第に深く重くなりペースもさらに落ちる、焦らずマイペース。

 林間が開けた先に避難小屋が合った、11時30分。小屋の埋まり方を見ると積雪は多くは無い、周囲の藪などは少ない割に埋まっていて歩きやすいが。沢筋を家形山へと進行。割とすっきりとして歩きやすいが、次第に傾斜が増し樹林がまばらになると雪崩れの気配には注意が必要。風雪が厳しくなってきた、風向きも一定しない。突風に立ち止まる。五色沼の鞍部から雪は固くなりシールの効きは悪い。カニ歩きを交えて風が吹き抜ける家形山山頂を通過、12時10分。風を避けて樹林の中で一休みです。気温は−8度。

 密な樹林の中をエントリーポイント目指して右へ左へ。手頃なポイントを見つけて滑降の準備。踏んだ感じは雪崩れ無い雰囲気。一気に白樺の林に逃げ込む計画で、勢いをつけて滑り出す。モナカ気味なので、テールに乗って大きめのターンで気持ちよく滑り落ちる。うし。シールに問題は無いが、負担を考えてトラバースで県境の沢を目指してみる。県境尾根から派生する小尾根を越せるか微妙な感じ。樹林帯の際を快適にトラバース、高度を下げないようにと推進も入る。結構起伏もある。

 こんな所にスキーのトレースと思ったらカモシカ君のもの、中型のやつが進行方向に逃げていく、後ろ姿。例の小尾根が近い雰囲気なのでカニ足で斜上してみるが、重雪もありこれが結構大変。斜面から抜け出すと平坦で広い台地状となり、通過に手間取る。それでも予定通りに蟹ヶ沢の源流部に出る事ができた。木々の間を抜けて少し下ると沢筋が現れてスキー向きの斜面。露岩が出ている所もある。雪はさらに固いモナカで板を取られるが、それなりに楽しみたい。雰囲気は良い。

 沢床はV字状なので沢床に落ちないように横に逃げる。滝型も出ているが問題は無い。今回の雪質は見事にはずれでした。傾斜が緩み谷も開けて来た所で早めに終了とする。13時5分、1350b付近。糊を起こしてきたのでシールに問題は無い。家形山避難小屋方向へと歩き出す。歩きやすい沢筋を詰めて小尾根に乗る。雪庇のある尾根を行くか斜面を斜上するか迷う。斜上のルートを選択するが、思ったよりも地形は複雑で幾つもの沢を越していくので疲労感も強くなる。避難小屋が近くなると沢は開けた感じで歩きやすくなる。天候は風雪模様

 慶応山荘方向へと尾根を目指すが、自身の付けたトレースは見事に消えていた。尾根に出てからはシールのままで暫らく下り、慶応山荘入り口の先でシールを剥がす、15時5分。トレースは消えているので目印のテープを見ながら下る。新雪が薄く積もっているので板は走るが、湯の平ゆるい斜面は推進と歩きが長い。いつもの事でもトレースが無いとまた違う。旧あづまスキー場のゲレンデ方向へと進行すると、こちらにも目印のテープがあった。

 樹林の中と違いゲレンデの雪は固いモナカ、ボーゲンを交えてユックリと下ります。ゲレンデには灌木が目立ち始めていた。もう少し下り、道路のヘアピンカーブから車道に上がると終点は近い。軽い推進でゆっくりと流して出発地点に戻り、15時55分