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 2008年 山スキーの記録                       yamayama.s.
 5月6日 鳥海山 七高山 (2230b)  

祓川より山頂方向

避難小屋の先で

七高山山頂

山頂より祓川方向


 GWの最終日にようやく一日休みが取れたので、鳥海山へと出かけてみることにした。他の山域も気になるが、アプローチが楽で雪も豊富な鳥海が無難な選択とも言えるが、問題は天候であったりする。

【日程】 5月6日 天候:曇り
【山域】 鳥海山
【ルート】 祓川登山口より山頂を往複
【装備】  板:TRABアエロ180+ダイナフィットTLTcomfort
       靴:スカルパF1
【データ】 滑降高度約1050b 移動距離約9`
       行動時間3時間15

 まずは天気予報のチェック。北海道付近には低気圧があり、全国的に風が強くなる予報が気になる。今回は鳥海を一日滑りまくる予定でいたが、前日の雨もあり、天候の回復を期待してぎりぎりまでスタート時間を遅らせる事にした。条件が良ければ累計の滑降高度3500bを目標にと、夢は膨らむ。

 平地は晴れていたが、登山口の祓川に着いてみれば海側からの風が強く、山頂方向は流れる雲の中だった。天候の回復を期待しながらゆっくりと出発準備。この天候の中、早くも何人かのスキー登山者が出発していった。駐車場前に付けられたスロープからシールで歩き出す、6時5分

取り付きのスロープ

 横から吹き付ける風にバランスを崩しながらの歩き。風を避けるルート取りを考えるが、どこもだいたい似た様な感じ。板を担ぐ人やテレマーク、ボードのシュプールも多数ある。風がある分汗をかかないので体力の消耗は少ない。先の行程を考えてペースは抑え目でも、ある程度の巡航速度は維持したいところです。

 避難小屋を通過すると周りは雲の中で視界は悪く、時おりGPSの画面をチェックしながら進行。雪面も次第に固くなってきたのでクトーを装着するが、荒れた雪面と雪質もあり効きは良くない。次第に風は巻くようになり風向きは一定しない、時おり耐風姿勢でやり過ごしつつ、カニ足歩きで七高山を目指す。新雪が薄く積もっている。

 GPSの画面は山頂まであと僅かと表示をしているが、固雪と強風に立ち止まり進行は極めて遅い。風に倒されて尻餅をつき、シール歩行を諦めようかと思い、周りを見ると見覚えがある雰囲気。山頂はすぐそこだった。七高山山頂でさらなる強風に耐えて写真だけ撮り直に退散、8時25分

 視界が無いので板を小脇に抱えて下り、唐獅子平避難小屋方向を目指すが、方角が悪いのか風を避けられない。ブッシュの陰でシールを剥がして滑降の準備。霧雨が吹きつけてサングラスが凍り、GPSの画面が見えない。気温は−2度、GPSも凍りついている。見当をつけ、視界のないままガリガリの雪面を横滑りで下降。振動がきついが、雪面は割とフラット。少し下っても状況に変化は無い。

 10分程姿勢を低くして風に耐え状況を見るが、体が冷えてくるし体を固定できない。踵キックが有効なので、小屋まで早足で下ったほうが早い気もするが、それでは何か意味が無いような。さて。どちらにしても当初の予定は実現不可能なのは事実。ここは諦め、大きくトラバースして往路に戻る事にする。

 暫らくすると古いトレースで荒れた雪面に合流。バッジテストの横滑りの要領で再度下り出す。傾斜が緩んでくると視界も多少良くなり、ターンを開始。下る人、登る人とすれ違いながら滑り下る。避難小屋付近から雪は緩み視界も広がり飛ばせる。雪面にエッジが食い込み板が切れて行く。今時の鳥海らしい滑りを楽しめるが、快適斜面の滑りは終わるのも早い。

 間もなく出発地点へと戻り終了、9時20分。駐車場に戻ると見覚えのあるビッグフットの車が停まっていた。企画山行でこれから出発するところでした。御一行様を見送り、予定外の早めの帰路についた。
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