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5月11日 飯豊連峰 御西岳 | |||||||||||
梅花皮沢 上つぶて石付近 北股岳 烏帽子岳より大日岳 滝沢 奥に温身平 赤岳沢源流部へ 奥に飯豊山 980b二俣よりほんかご沢方向 御西小屋と大日岳 烏帽子岳より落ちるはなれぐらの沢 赤岳沢 シュプール有り 石転び沢で快適滑降 滝沢出合い |
桧山沢支流の赤岳沢とほんかご沢二俣付近は遅くまで残雪が残り、以前から訪れてみたいと想っていた。今回も日帰りパターンでしたが、残雪期の飯豊の奥深さを味わう事ができました。 【日程】 5月11日 天候:晴れ 【山域】 御西岳 (2012b) 【ルート】 長者原→烏帽子岳→桧山沢出合い→御西岳→ 石転び沢→長者原 【装備】 板:KIKIスノーブレード98(メーカー不明のバッタ品) 靴:ダイナフィット 長者原の梅花皮荘駐車場から出発、2時45分。天狗平へと続く車道は除雪されていたが兼用靴で歩く。今回はアプローチ用の自転車等は用意してなかった。暫らく歩くと車道の除雪も終わり、デブリの上や道の端を歩きながら進行。一日は短い、最初からペースを上げていく。 残雪豊富な温身平を抜け、上つぶて石付近より沢に降りて歩ける様になる。石転びの出合いで写真を撮って休憩、5時45分。昨晩は降雪があったのだろう、1000b付近から上は積雪があり雪が白い。沢筋を滑るには少し嫌な感じがする。 少し早いが、再調整しながらアルミアイゼンを装着して歩き出す。雪面はデブリ等も少なくこの時期にしては意外とキレイです。新雪は湿って重く、10a前後の積雪。ビニテを巻いたアイゼンにもダンゴが付いてしまう。 北股沢の斜面を見上げるとまだ不安定な雪庇が張り出している、今年の北股沢はある意味面白そう。石転び沢も最大傾斜となってくるが、どうも雪の感触が気になる。積雪も30a近くある、簡単にチェックを入れると弱層あり。 この積雪なら危険は少ないが埋りたくは無い。左手の梅花岳の斜面は新雪の付きも少なく、こちらに転進。伸縮式のピッケルとピック付きのストックという変則スタイルで、固い雪の斜面を喘ぎながら稜線へ。 8時20分、稜線に出ると梅花皮小屋が下に見えた。後は雪に埋った夏道を辿り梅花皮岳へと登る。山頂は風が冷たいので素通りして烏帽子岳へと向かう。9時5分、烏帽子岳の山頂から風を避けて少し下り滑降の準備。 滑り出す。ガリガリの斜面を回り込み亮平の池方向から沢に向かうが長い雪庇がありエントリーできない。5分程板を付けたまま登り返して雪庇の端に出る、ここからなら沢に降りれそうだ。一本隣のはなれぐらの沢、山頂から始めはなだらかに落ちて美味しそうだが下部の急斜面は滝の出現が早そうなので今回は避けた。(後で確認したら雪が割れて一部滝が露出していた) 次第に傾斜も出てきて慎重に降りるが見た目よりは雪質は安定していて滑りやすい。板は暴れるが意外とコントロール性は良い、しかし、不意に現れた低い露岩とシュルンドには制動が甘いところもあり、ドキリ。長目の山板の様な具合にはいかない様です。 沢床は広く安定していて傾斜も一段と緩やかになる。雪面もフラットで快適だが、所々で水の流れる音がするしデブリやブロックもチラホラ、なるべく止まらずドンドン下る。下の方はターン無しの快速で目標の二俣を目指す。板の走りが良く助かります。 9時50分、赤岳沢とほんかご沢の二俣980b。くさいぐら尾根の岩と雪の支尾根とデブリで埋る沢、遠く稜線も確認できる、素晴らしい景観に満足。大休止しながら御西岳へのルートで悩む。中間尾根に上がるのが安全だが部分的に良くない部分も有ったような、気がする。計画の通りにほんかご沢を辿り御西岳へと詰める事にする。 風も無く穏やか、桧山沢源流部の大景観を見ることができた幸せを山の神に感謝してポカリで乾杯。落ち着くと、遠く低く地響きのような音がする、雪崩れか、いや、滝かな。先も長いので重い腰を上げて歩き出す事に。
ほんかご沢は地図を見ると沢が深く感じるが、豊富な雪に埋っていて側壁も高くは無い。駒形沢に入ると傾斜が有るせいかデブリが目立つ、周囲に注意をしながら高度を稼ぐ。やがて沢から抜け出すと傾斜も落ちる。広い尾根と沢形は真っ白な雪で遠近感が掴めません。だいたい見当を付けて御西岳を目指す。
12時35分、御西岳付近の稜線に出る。御西小屋も近いはずだが確認は出来ない。何はともあれ取りあえず一休み、残りのポカリを全部飲み干す。気お取り直し、笹薮を越して下り出すと下に小屋を発見。予定通りでした。
烏帽子岳までは幅の広い雪庇が安定して続き、気持ちのよい稜線歩きが楽しめました。何回か訪れていますが視界があったのは今回が初めて。写真をパチパチ撮りながら歩くので進行も遅れ気味。 (^^;
深い飯豊川の沢筋も妖艶な感じだが、良く見ると沢床はまだ白くなっていた。歩けるだろうか。反対側の赤岳沢方向には微かに小さく自身のシュプールが確認できた、谷のスケールの大きさを認識できる。14時40分、烏帽子岳。
往路は本石転び沢を下るのが近道、しかし残りの体力レベルを考えて石転び沢を戻る事にする。15時10分、石転び沢エントリー適地。朝と同じ場所で滑降準備。滑り出すが雪面はフラットで快適、板がグングンと切れる。この快適な斜面は新雪が途切れるまで連続したが、下部になっても雪面は転石等もなく板も良く走った。ソールは無傷 過去にこれだけコンデションの良い石転び沢は滑った事が無い。振り返ると弱層のあった斜面にトレースは無く、本日は登山者は無かった様で何となく一安心。滝沢出合いの先、上つぶて石の近くまで滑って板を脱いだ、15時45分。 途中、飯豊山荘前で大休止して冷たい引水を頂く。後は重い足を引きずって、長い車道歩きで長者原に戻ったのは、18時30分。 滑降高度は意外と少なく2300bと少し。やはり歩きの長さが問題だが、それゆえに大斜面の独り占めが出来るのも事実。 |
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