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 2010年 山スキーの記録                       yamayama.s.
 5月11日 鳥海山 湯ノ台

滝ノ小屋付近から山頂方向

外輪の千蛇谷側

行者岳より新山

取り付き方向


【日程】 5月11日 天候:晴れ
【山域】 鳥海山 行者岳 (2159b) 
【ルート】 長野台780bより山頂往複
【装備】  板:K2 ペイバック146 金具:TLTスピード
      靴:スカルパF1
【データ】 下降高度約1380b 移動距離約13`
       行動時間4時間40分

 福島県周辺は雨の予報だったが、鳥海山は曇りの予報が出ていた。日帰りするには鳥海は少し遠いが、14時までに自宅に戻る前提で計画してみた。

 大台野を通過した先、780b付近で路上に残雪が現れてストップ。5時15分、車道に車を停めてシールで歩き出す。後で確認したら昨年と同じ地点からの歩き出しだった。しばらくは残雪の浅い道形をたどり、宮様コースと言われる切り開きへと進路をとる。

 はじめは木が混んでいるが尾根に上がると歩きやすくなる。所々にピンクのテープがあり迷う事はない。樹林帯を抜けると滝ノ小屋は近い。雪渓に出ると雪が固いせいかシールの効きは物足りない雰囲気だが、歩行には問題無いレベル。振り返ると滝ノ小屋の赤い屋根が見えた。

 伏拝岳へと至る雪渓を詰めて行く。雪上には小鳥の死骸が目立つ。中型位の鳥は羽だけが散乱していた。後でネットで調べてみたら気象の変化による寒暖の差によるものでは、と専門家の説明。風の強い山域だし、上昇気流に掴まると厳しいのだろう。

 稜線近くの雪は部分的に固い所もあり、最後の詰めはシールを諦めてツボで登る。クトーがあれば行けたかも。枯草の斜面に上がり一息。時間があれば新山往複で考えていたが、出発時間が遅れていた事もあり時間的には余裕は無い。取り合えず板を小脇に抱えて稜線へ。

 夏道の分岐から一登りで伏拝岳のピークへ。部分的に夏道の出ている稜線を行者岳へと進行。8時25分、行者岳山頂。その先の鞍部から千蛇谷へと下る夏道分岐まで行ってみる。鉄製のハシゴを降りると道はトラバース気味に谷へと伸びる。目の前の新山が大きい。距離的は400b弱だと思うが、この先は道が氷化していてアイゼンが必要。装着も面倒だし時間の余裕も無いので引き返す事にする、8時50分

 時間を見て千蛇谷の滑降も視野に入れていただけにチト残念。山頂へと戻り周辺の眺めを楽しみゆっくりする。風があり心地よい、2g近く持ってきた水はかなり余りそうだ。山頂から雪渓を下るシュプールがあった。この雪渓は利用した事は無かったが、下の方で藪の横断があると聞いた事がある。

 往路の雪渓に較べると滑り出しの斜度が物足りないが、試しに下ってみる事に。滑り出し、9時20分。雪は思ったより緩んでいて重い。全体に一定の傾斜が続く。写真を撮っていたらトンビの集団が頭の上を旋回していた。右手の藪に注意しながら下って行くと目印があった。

 先行のシュプールも消えていたので、板を脱いで藪を越す。簡単に隣の雪渓に移動して再度板を付ける。貝型雪渓を横断して往路に戻ると滝ノ小屋が見えた。ここまで下ると気温も上がり暑く感じる。樹林帯に入ると雪面も汚れが目立ち、後は流して下るのみ。最後は下枝がうるさかったが、スキーで通す。

 9時55分、出発地点に戻り。隣の宮城ナンバーの山スキヤーグループが先に下山していて帰り支度の最中だった。観察眼鋭くTLTの金具について聞かれました。小屋泊まりでのツアーで平均年齢70代とは恐れ入った。
 TLTはぶっ飛び系の滑りで無ければ(普通のスキーヤーなら)問題無いですよ。軽いし丈夫だし。