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 2009年 山スキーの記録                       yamayama.s.
 1月13日 吾妻連峰 西大巓と二十日平 

西大巓より中ノ沢源流部

中ノ沢の樹林帯へ

中ノ沢から抜け出す

再度中ノ沢を横断

 西大巓より中ノ沢を下り、さらに西吾妻に登り返して二十日平へと下る予定でグランデコへと向かってみた。

【日程】 1月6日 天候:雪
【山域】 西吾妻山
【ルート】 グランデコ→西大巓→中ノ沢→グランデコ
【装備】 板:BDリリック163 金具:TLTスピード
      靴:TLT4PROツアーライトテック
【データ】 滑降高度約1180b 登り約620b 
       行動時間4時間55分 移動距離約9`

 時間も遅いので、今回はゴンドラとクワッドリフトを利用してゲレンデトップへと移動する事にしてみた。大雪注意報が出ていることもありゲレンデの雪は深く、新雪滑りを楽しむには絶好の日和とも言える。移動の為にゲレンデを少し滑ってみたが、なぜか板の走りが悪い。シールを貼る時に滑走面を見るとダンゴができていた、滑らない訳だ。温度差のせいかと思う。氷結したダンゴを丁寧に落としてからシールを貼る。

 10時45分、シールで歩き出す。すでに標高1500bを越えている事もあり、ヒザ付近のラッセルから始まる。15時までには下山したいので、西大巓をカットして中ノ沢から直接西吾妻を目指してみようかとも思う、西吾妻の下りも下手するとシールでのラッセルの可能性もある。まあ、とにかく西大巓を目指すとしよう。ピークに着いてから後の事を考えるとして。

 トレースは無いが、所々にそれらしき微かな窪みはある。時間を気にしなければ、軽い雪質のフカフカ雪ラッセルは結構心地よい。スキーは深く沈んだままなので、時々確認するように足を持ち上げてみる。風が強くなってくると山頂も近い雰囲気で、短いながらも開けた斜面が現れてくる。12時、西大巓山頂。

 温度計は−12度付近。中ノ沢のいつもの斜面には少し怪しげな弱層があるようだが、一気にいけば問題は無いだろう。滑走の準備をしていると、シールの後端が5a程剥がれていた。隠れた灌木にでも引っかけたのか。後一回は使えそうな感じ。ゆるい雪庇から一気に行くとしよう。それは良かったが、威勢良く雪が舞い上がり目の前は真っ白、サングラスに雪が詰まり呼吸が苦しく顔が凍るよう。腰近くまで沈む。止まりたくは無いので強引にホールラインに落ちるが、感覚としてそろそろ減速しようと板を横にしたら、雪の抵抗に負けて尻餅。

 サングラスを外して目をパチクリ、雪は安定していた。下に見える樹林帯まで下って一息。沢筋はまだ傾斜があるが、セミファット板では沈むばかり。右岸に逃げ、シラビソの間をトラバース気味に下る。沢の傾斜が落ちた辺りで快適に沢床へど降りる、12時25分。シールに付いた雪を落としてから板に貼り付け、西吾妻の2000b付近を目安に登り出す。沢から抜けても暫らくは急な登りが続く。こちらの方が雪は一段と深く、腰近くのラッセルとなる。振り返るトレースはツボ足のようにも見える、やれやれ

 下りが心配だが、シールも気になるので板が後退するような急登を避け、斜上気味に尾根のツアーコースを目指してみるが、どちらにしてもペースははかどらない。シールが剥がれつつある感触なので、少し早いがシールを外して滑り出す事にする。シールは半分以上剥がれていた。西吾妻1940b付近、13時30分。歩きと推進でトラバース気味に下るが、樹林が邪魔して効率は凄く悪い。予定コースを外すとシールにトラブルがあるので後が面倒、ここは慎重に下るしかない。

 傾斜はあるが立木を避ける以外はほとんど真っ直ぐ滑る、板が走らない。滑る姿はラッセル状態で、筋斗雲に乗った孫悟空を連想。平坦な三十日平付近のカニ歩きと推進が長い。GPSの画面を見て小まめに進路を修正。標高を下げても積雪は余り変らない。時間が気になる。疲労感を感じながら中ノ沢への下降ポイントにたどり着く。一気に滑り降りて沢床へ。シール無しで沢を抜けて対岸の植林地へ。最後のラッセルでゲレンデに出る。15時40分、ゴンドラ乗り場前で終了。