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. 写真A ルート図
 2005年 山スキーの記録
yamayama.s.

 4月5日 朝日連峰 北寒江山

障子ヶ岳の一端

朝日連峰

粟畑

天狗小屋と寒江山への尾根

この付近から尾根の核心部へ

夏道の分岐からの狐穴小屋

以東岳

ウツノシマ峰からふり返って寒江山方向
竜ヶ岳

 大井沢を出発地点とする日帰り行程だと、幾つかのルートと組み合わせが浮かんで来る。計画は未定のまま、取り合えず天狗角力取山ままで行き、それから先は現地の判断でルートを考える事にして、深夜に大井沢へと向かった。

 一応、胸の中には大まかに四つの行動計画があった。@出谷川へ下りウツボ沢を詰め以東岳へ、A出谷川から西俣沢を詰めて以東岳へ、B尾根を辿り狐穴小屋経由で以東岳へ、C比較的楽な寒江山を往複。結果的には今回も、想定に無い条件の厳しさに思い通りの山行とは行かなかった。

【日程】 4月5日 天候:晴れ
【山域】 朝日連峰 北寒江山
【ルート】 大井沢より北寒江山往複
【装備】 板:TRAB シンテシ180+フリーライド
     靴:ノルディカTR12

 大井沢からバカ平の登山口へと向かう林道に入る。雪の壁は相変わらず高いし除雪はあまり期待して無かったが、大井沢川を渡った橋の先まで車で入る事ができた。少し休んでから出発の準備。

 2時15分、予定より少し遅れてシールで歩き出す。モービルのトレースが歩きにくいので外しながら歩くが、満点の星空で周囲の雰囲気も何となくは判る。しばらく歩くと南俣沢出合いのバカ平登山口に出る。温かく感じるが気温は−5度、雪質はガリガリだがシールの効きは悪くない。

 台地に上がって植林地の中を進むが、地形の概念は把握しているので地図無しでドンドン進む。小尾根に出ると例年になく雪付きが良く、雪も固く締まっているので階段登高を交えて快適に登れた。焼峰まで登ると視界も開けてきて竜ヶ岳も微かに確認できる、夜明けも近い。

 竜ヶ岳のトラバースに入る頃になると明るくなってきて、何となく元気も出てくる。夜明け前の障子ヶ岳の雪壁が妖しくひかり艶かしい。竜ヶ池を越して尾根に上がると朝日連峰の主脈の展望がきく、真っ白の山並みが朝日に染まり展望が素晴らしい、まさに朝日連峰です。天狗角力取山まではまだまだだが、障子ヶ岳や月山の眺めを楽しみ写真を撮りながら進行。

 幾つかの小ピークを越して天狗角力取山山頂に立つと風が強い、行動には大きな問題は無いがこれ以上強くなると問題だ。6時45分、天狗角力取山を通過。以東岳の東面は真っ白で大きなデブリ等は遠目には確認出来ない。シールのまま下り、尾根上のピークであるウツノシマ峰を目指す。思ったより斜度があり固いバーンに緊張した。寒江山へと続く尾根は落ち切って無い雪庇が大きくせり出していて迫力があるが安定感はある、ように感じる。

 雪庇を見ていると沢筋に下る気になれない、選択に迷いながらも尾根上を進行する。雪庇の幅も10b以上あり比較的歩き易く、中間地点となる二ッ石山までは思ったより順調に進行できた。この分で行けば尾根コースから以東岳往複も十分可能だろう、多少は遅れた場合も夜間行動は可だ。

 しかし、尾根はこれより先、核心部となって来る。緊張感の有る細いリッジは見た目程でもなく、スキーのままで通過できた。小ピークに立ち先を見てると、この先はそうは簡単に通過できそうも無いのが見た目に判る。滅多に使わないクトーを装着、幾つかのポコを巻いたり登ったりしながら通過するが雪の固い部分もあり、クトーが曲がりそう。効率の悪さに沢に下ろうかとまた迷う。

 対岸の見附川源流部の様子を見ると、滝形の出ている沢筋では行き詰る可能性がある。逃げ場がなければ沢ルートは引き返すしかないだろう。いつかは偵察も必要だし・・・。やがて尾根筋も広くなってくると狐穴小屋がまじかに確認、北寒江山も大きい。上空の雲の流れは速く、灰色の雲が次第に下がって来つつある。

 雪の着いていない広い尾根に出ると風が一段と強くなり、スキーを履いての行動が困難となる。以東岳は選択肢から外すしかない。北寒江山の登頂を目指し、板を脱いで雪の無い夏道を登る。時々風が最大になると耐風姿勢で耐え弱まるのを待つ、厳冬期なら凍傷になるだろうが、今の気温は+3度。

 岩陰に隠れてみても効果は無い。三方境でまた耐風姿勢を取るが暫らく動けず、「チクショー」と独り言を言ったら開いた口が塞がらない、風圧でほっぺがパタパタして肺の中を空気が走り回った。サングラスも無くしてしまいそう、無いと困りますョ。ここが退け時のようだ、これ以上風が強くなれば行動は不可能になる。

 10時30分、往路を戻る事とする。風の弱まるタイミングを見ながらダブルストックで腰を低くしながらヨタヨタと下る。以東岳への稜線の下部は雪の付が良く無い、滑るとすれば快適とは言えないだろう。デポ地点に戻り、スキーを履いてシールのまま下る事にしたが、気が緩んでいたのかクトーを収納しようとしたら風に飛ばされてしまった、あっと言う間に雪庇からダイブしていくのを見送るのみ。しばし呆然、高価なパーツなのに。(泣き)

 シールでしばらく下るが固い斜面ではコントロールが難しい、短いアップダウンが連続するので板を背中に担ぎツボ足で下降、固いモナカ雪にキックステップを蹴りこみ慎重に通過して行く。最後の核心部からはシールを外し、トラバースしながら二ッ石手前の鞍部まで一気に滑りこむ、この尾根はスキーの機動力を活かせる所が少ない。 

 途中、小雪庇の影で風を避け休んだりしながら戻るが、灰色の雲は以東岳を覆って少しづつ低くなって来てる。最後の150b少しの登り返しを終えると、強風の吹き抜ける天狗角力取山、14時10分。風に気をつけながらシールを剥がして下降を開始。

 湿雪に板の滑りが悪く、通常だと快速で下れのに推進を交えてもなかなか辛い。下りなのにストックを伸ばして、漕ぐ漕ぐ。尾根を越して竜ヶ池で大休止。まだ風があるが時間は余裕だし疲れもある、一日中風に揉まれていたので吐き気がする、風酔い?。

 順調に滑れたが、下部のさらに重いベタ雪に手間取り、予定より小一時間程遅れてバカ平の登山口に戻った、15時50分。この先の林道も緩い登りと下りに滑らない雪で、シルエットになった障子ヶ岳を振返りながら出発地点に戻った時には、16時20分になっていた。

 北寒江山の山頂を踏んではいませんが、その付近で引き返しているので便宜上で判りやすいようにと山名を使用しました。
登山口と奥に竜ヶ岳 出発地点
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