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. ルート図
 2001年 山スキーの記録
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 4月9日〜10日 白馬、柳又谷                                      

 剱岳方面から見る後立山の沢筋は遅くまで残雪が残り、スキー滑降のルートとして魅力的に見える。
昨年の4月に3日間の日程で柳又谷を目指したが、吹雪の中、乗鞍岳の大斜面で表層雪崩に埋まり敗退した。
今年もまた、白馬岳から柳又谷を滑降、赤男谷を辿り雪倉岳へ至る計画で入山した。

4月9日 栂池高原スキー場のゴンドラ終点からシール登高を開始。テントと登攀用具を含む重装備では徐々に予定タイムもオーバーし、三国境に着く頃には16時を過ぎていた。

 計画していた白馬岳からの柳又谷源頭への滑降を諦めて、三国境からスキーを付け滑降を開始。クラスト斜面を長池の手前からトラバース気味に滑り柳又谷源頭を目指す。

 源頭部の小尾根から柳又谷とクラガリ峡を確認するが地名から想像するより開けた谷でデブリも無い。時間は遅いが行ける所まで行ってみる事にする。重い雪質の中、順調にクラガリ峡へとスキーを滑らせる。

 滝はすべて雪に埋まり、順調に高度を下げる。やがて猫又山へと突き上げる大ナル谷を確認。ビバーク予定地の丸倉平も近くなり、朝日岳も大きく見えてきて楽勝かと思えた。

 しかし、大ナル谷出合いから先で谷は深いゴルジュ帯となり、巨大なデブリが谷を埋めて通過に板を脱ぐ箇所も出てくる。なおも強引に下ると、1350M付近でついに滝の音が聞こえてきた。板を脱いで確認に下ると、雪が割れて水流が出ている。

 自分の力では通過不可能で、滑降を断念する。脆い側壁からは落石が発生し長居はできない。シールで登り返しながらエスケープルートを考える。

 まず、六兵衛谷は狭く急で使えそうもない。ナル谷乗越も行けそうだが柳又谷のゴルジュの状態は不明であり、時間のロスは許されない。残念だが柳又谷を戻ることにする。

 沢幅の広い比較的安全そうなそうな沢床を泊まり場として、19時行動を終了。

4月10日 雪は締まってシールの効きもよい。昨日のシュプールをたどり順調に源頭部へと詰める。鉢ケ岳は雪の付が悪く、通過に西側を巻いたら手間取ってしまう。西面の急峻な六兵衛谷や赤男谷を確認する。

 ようやく雪倉岳に着いたのは12時近くで、予定より遅れているがいつもの事か。自分にとって初滑降になる雪倉の大斜面を途中ルートをはずしながら(迷走しながら)楽しく瀬戸川合流点へ滑り込む。

 あとは振子沢を天狗原へと登り夕闇の迫る中、19時に栂池高原スキー場へと下山した。




      10M程の距離だが下降を諦める      
 雪倉岳 白馬岳  柳又谷へ クラガリ峡へ 広い谷筋が続く 次第に谷幅も狭くなってくる、後少し

 この先の屈曲点で行き詰まる

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